よもたフローリスト

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ハイドロカルチャーとは?

ハイドロカルチャーとは?

“ハイドロ”には”水”という意味があります。そして、ハイドロカルチャーとは 水耕栽培のことです。水を好む植物を土ではなく水で育てます。

例えばコップに水を入れ、根の生えた緑をいれて育てるだけでもひとつのハイドロカルチャーです。しかしそれでは緑にとって環境が過酷過ぎるので、少し人工的なものを使い緑が快適に成長できるようにしてあげます。

ここで紹介するハイドロカルチャーは一般的に広まっている方法で、レカトンなどを支持体に使用しイオン交換により水を浄化させる方法です。

この方法の利点は、以下のようなものです。室内に置くにはもってこいの利点ばかりですね。

  • 土を使わなくて良い
  • 水やりが1週間に1度程度で良い
  • 清潔
  • 有害化学物質を吸着してくれる

ハイドロカルチャーを知らない頃は、”観葉植物を家に置きたいけれど、 家を空けることも多いので水やりをどうしよう・・・”と二の足を踏んでいました。 そんなときにハイドロカルチャーに出会い、迷わず飛びついたというわけです。

室内で手軽に楽しめるハイドロカルチャーで、室内を緑でいっぱいにしましょう!

◆育て方・管理

1.置き場所
基本は直射日光の当たらない明るい室内に置きます。
直射日光には当てないようにしてください。寒い冬場などならば平気かもしれませんが、暑い日に直射日光に当てると器内の温度があがり、蒸れて根腐れを起こしてしまいます。

  • ガジュマルは、日光不足で成長が止まり葉が落ちてしまいましたが、明るいところに置くようにしたら新しい葉が生えてきました。

2.気温について
植物は気温にも敏感です。理想の室温は10℃~25℃です。
10度以下となる冬場は、植物は休眠期になってしまい根腐れしやすくなってしまいます。 また、暑すぎる夏も休眠期となり成長を止めてしまいます。
しかし、実際家庭で植物を育てるとなるとそんな理想も言っていられないので、出来るだけ寒くないところに、また、出来るだけ熱くないところに置くようにしてあげるしかありません。

  • シュガーバインは0℃位まで低温に強いのですが、暑さにはとても弱いです。我が家では25℃を超えるととたんに元気をなくし、30℃を超えるようになると枯れだしてしまいました。会社に持っていき25℃位の室温内に置いたところ、見違えるように生き返りました。

3.湿度について
あまり湿度については神経質になる必要はないと思いますが、中には乾燥をやたらと嫌う植物もあります。そういった植物にはエアコンの空気を当てないようにし、葉に霧吹きで水を吹き付け、加湿を行ってください。

  • アジアンタムは、冬場の乾燥した空気で葉がちりちりになってしまい、乾燥を防ごうと水のやりすぎたことで根腐れを起こし、枯れてしまいました。

4.水やりの仕方
ハイドロカルチャーで一番難しい水やりについてです。
水やりの基本は、以下の通りとなります。

  • 水は器に入っているネオコールの高さに対して1/4~1/5程度までしか入れない
  • 器の底に水がなくなって2,3日経ってから水をやる
  • 器の底に水が残っている時には水の継ぎ足しはしない
  • 冬場の水やりは1週間に一度程度、最低限にする

重要なのは、根が常に水につかっていることを防ぎ、根に新鮮な空気を時々触れさせてあげるということです。
根は常に呼吸し酸素を必要としています。根が水に浸かっている間は水に溶け込んだ酸素を吸って生きていますが、根の周辺の酸素を吸収し終えてしまうと、酸素不足となり根腐れを起こしてしまいます。
根は細かい根をレカトンなどにもぐりこませ、レカトンなどに染み込んできる水を吸っています。
なので、器に水がなくなったからといって慌てて水をやる必要はありません。

また、表面のネオコールが乾いてきてから水をやるようにするのもよいです。

5.肥料について
イオン交換樹脂栄養剤を使用する場合は、そこから栄養がゆっくりとと溶け出しますので、基本的には肥料をあげることは考えなくても良いようです。ただ、それだけでは栄養が足りなそうな成長の悪い植物には、通常使用時より薄めた液肥を時々(成長期に1,2週間に1度程度)あげています。

イオン交換樹脂剤を使用している場合は栄養は含まれていませんので、別に栄養を与えてあげる必要があります。薄めた液肥を時々あげてあげましょう。成長期では1週間に1度程度あげています。

ハイドロカルチャーで育てた緑の根は、普通の土植えのものり弱いので、強すぎる肥料はすぐに根を腐らせることになってしまいます。土用の液肥なら希釈倍率を更に2倍薄めて使う方が安心です。液肥の中にはハイドロカルチャー用の希釈倍率が表記されたものもありますので、そういうのも参考にしてください。

そして注意したいのは、緑は寒すぎる冬場と暑すぎる夏場は成長を止めてしまうため、そういう時には肥料を与えないという点です。根は栄養を吸う事が出来ず、根腐れを起こしてしまいます。肥料を与える場合は、成長期の春と秋に薄めた液肥を複数回に分けて効率的にあげる事が理想です。

◆根腐れを予防する為には

根腐れを起こす原因は二つあります。ひとつ目は根の酸素不足、二つ目は根の出す老廃物です。

根は酸素を常に必要としています。水に浸っている間は水に溶けた酸素を吸っていますが、周辺の酸素を吸いきってしまうと根は酸素不足になり腐ってしまいます。

これを防ぐには、根が水に浸かっている時間を短くするため、与える水は器の1/5程度までにしてあげます。また、根を時々新鮮な空気にさらしてあげるように、器の底に水がなくなってから2,3日後に水をあげるようにしましょう。底に水が残っている状態で水を継ぎ足すのは厳禁です。

根の出す老廃物は、根には毒となり腐らせる原因となってしまいます。

土植えの場合バクテリアが分解してくれますが、ハイドロカルチャーではバクテリアがいないので、代わりに老廃物を吸収してくれるものが必要となります。それがイオン交換樹脂剤とミリオンAです。

なので少なくともどちらか一方は必ず入れるようにしましょう。両方入れると、相乗効果でさらに浄化作用が高くなるようです。また、支持体がネオコールなど炭を材料としている場合は、炭自体にも浄化作用があるため根腐れ防止となるようです。

◆冬のハイドロカルチャー管理方法

ハイドロカルチャーの冬の管理は難しいとよく言われます。
我が家でも1年目の冬には、たくさんの緑たちを枯らしてしまいました。

冬にハイドロカルチャーが枯れる原因の多くは水のやりすぎによるものです。

冬場は暖かい時よりずっと少ない量の水で大丈夫です。

我が家ではちょっと可哀想かなと思うくらい、乾かし気味に管理しています。 あくまで我が家流の管理方法ですので(*)全てに有効とはかぎりませんが、ご参考にしていただければと思います。

<水やり頻度>
1~2週間に1度程度。
ネオコールの上1/3くらいが乾いてきたら、底に1/5程度水をあげる。
(ただし、根の張りが十分でない場合はこれに限りません。もっと早いタイミングで水を与える必要があります)
かなり乾かし気味に管理する。ただし、水切れを起こさないように注意する。
活力剤は今のところ使用していません。(使用しても大丈夫かもしれませんが、まだ使用するとどうなるのか確認できていない為です。使ってもいいのかご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください)

<置き場所>
明るいところ。
晴れの日は窓際に並べたりして、少しだけ窓越しの日光を当てています。 ただし、日が沈んでからの窓際は冷えるので、夜は部屋の奥へ移動させます。

<肥料>
冬場は成長を止めて肥料の成分を必要としないので与えない。

<植え替え>
植物の体力が心配なので行わない。

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